○徳島市職員倫理条例

平成14年9月27日

条例第31号

(目的)

第1条 この条例は,本市の職員が全体の奉仕者であってその職務は市民から負託された公務であること及び職員の職務外の行動であってもそれが公務に対する市民の信頼に影響を及ぼし得ることにかんがみ,職員の職務に係る倫理の保持に資するため必要な措置を講ずることにより,職務の執行の公正さに対する市民の疑惑や不信を招くような行為の防止を図るとともに,職員の公務員としての倫理観の高揚を図り,もって公務に対する市民の信頼を確保することを目的とする。

(定義等)

第2条 この条例において,次の各号に掲げる用語の意義は,当該各号に定めるところによる。

(1) 職員 地方公務員法(昭和25年法律第261号。以下「法」という。)第3条第2項に規定する一般職に属する徳島市職員をいう。

(2) 任命権者 法第6条に規定する任命権者(同条第2項の規定により権限を委任された者を含む。)をいう。

(3) 管理職員 徳島市職員の給与に関する条例(昭和26年徳島市条例第1号)第6条の2及び企業職員の給与の種類及び基準を定める条例(昭和30年徳島市条例第6号)第3条の2に定める管理職手当の支給を受ける職員(地方自治法(昭和22年法律第67号)第252条の17(同法第292条において準用する場合を含む。)の規定により市町村等へ派遣されている者及び公益的法人等への一般職の地方公務員の派遣等に関する法律(平成12年法律第50号)第2条第1項に規定する公益的法人等に派遣されている者のうち,任命権者がこれらの者に相当する者として別に定める者を含む。)をいう。

(4) 事業者等 法人(法人でない社団又は財団で代表者又は管理人の定めがあるものを含む。)その他の団体及び事業を行う個人(当該事業の利益のためにする行為を行う場合における個人に限る。)をいう。

2 この条例の規定の適用については,事業者等の利益のためにする行為を行う場合における役員,従業員,代理人その他の者は,前項第4号の事業者等とみなす。

(一部改正〔平成20年条例23号・27年4号〕)

(公務員としての倫理観の高揚)

第3条 職員は,職務の内外を問わず,自らの行動が公務に対する市民の信頼に影響を及ぼすことを深く認識し,常に自らを厳しく律するとともに,市民から信頼される職員となるよう不断に公務員としての倫理観の高揚に努めなければならない。

(全体の奉仕者であることの自覚)

第4条 職員は,全体の奉仕者であることを深く自覚し,職務の遂行に当たっては,公共の福祉の増進を目指し,全力を挙げてこれに専念しなければならない。

(法令の遵守と信用の保持)

第5条 職員は,法令を遵守し,非行その他の公務に対する市民の信頼を傷つける行為をすることのないよう公務員の職の信用の保持に努めなければならない。

(服務上の義務の遵守)

第6条 職員は,関係法令に規定する服務上の義務を遵守しなければならない。

(職員が遵守すべき職務に係る倫理原則)

第7条 職員は,市民全体の奉仕者であり,市民の一部に対してのみの奉仕者ではないことを自覚し,職務上知り得た情報について市民の一部に対して有利な取扱いをする等市民に対し不当な取扱いをしてはならず,常に公正な職務の執行に当たらなければならない。

2 職員は,常に公私の別を明らかにし,いやしくもその職務や地位を自らや自らの属する組織のための私的利益のために用いてはならない。

3 職員は,法律又は条例により与えられた権限の行使に当たっては,当該権限の行使の対象となる者からの贈与等を受けること等の市民の疑惑や不信を招くような行為をしてはならない。

(任命権者の責務等)

第8条 任命権者は,職員の職務に係る行為が市民の疑惑や不信を招くことがないよう,常に注意を喚起するとともに,職員に対する研修に努めなければならない。

2 任命権者は,この条例又はこの条例に基づく規則に違反することを理由として行った懲戒処分について,職員の職務に係る倫理の保持を図るため特に必要があると認めるときは,その概要を公表することができる。

(管理職員の責務)

第9条 管理職員は,その地位の重要性を自覚し,率先垂範して服務規律の確保を図るとともに,管理又は監督の対象となる職員の公正な服務規律の確保に努め,職務の内外を問わないその職員の行動について,非行その他の公務に対する市民の信頼を傷つける行為をすることのないよう,職務に係る倫理の保持のために必要な指導をしなければならない。

2 管理職員は,職員の職務に関連する非行を発生させることのないよう,職務の執行の方法を常に検討し,その改善を図らなければならない。

3 管理職員は,常に職員の勤務状況を把握し,職務の遂行が能率的,かつ,適正に行われるよう必要な指導をしなければならない。

(倫理監督職員等の設置)

第10条 職員の職務に係る倫理の保持を図るため,任命権者のもとに倫理監督職員1人を置く。

2 倫理監督職員は,職員に対し,その職務に係る倫理の保持に関し,必要な指導及び助言を行うとともに,職員の職務に係る倫理の保持のため,必要に応じて体制の整備を行う。

3 職員の職務に係る倫理の保持を図るため,必要と認めるときは,任命権者のもとに倫理監督補助職員を置く。

4 倫理監督補助職員は,倫理監督職員を補助するとともに,職員に対し,その職務に係る倫理の保持に関し,必要な指導及び助言を行う。

(職員倫理規則)

第11条 市長は,第3条から第7条までに規定する原則を踏まえ,職員の職務に係る倫理の保持を図るために必要な事項に関する規則(以下「職員倫理規則」という。)を定めるものとする。この場合において,職員倫理規則には,職員の職務に利害関係を有する者からの贈与等の禁止及び制限等職員の職務に利害関係を有する者との接触その他市民の疑惑や不信を招くような行為の防止に関し職員の遵守すべき事項が含まれていなければならない。

2 市長は,職員倫理規則の改廃に際しては,第15条第1項の規定により設置される徳島市職員倫理審査会の意見を聴かなければならない。

(禁止行為)

第12条 職員は,前条第1項に規定する職員の遵守すべき事項として職員倫理規則の規定により禁止されている行為を行ってはならない。

(贈与等の報告)

第13条 管理職員は,事業者等から,金銭,物品その他の財産上の利益の供与若しくは供応接待(以下「贈与等」という。)を受けたとき又は事業者等と職員の職務との関係に基づいて提供する人的役務に対する報酬として職員倫理規則で定める報酬の支払を受けたとき(当該贈与等を受けた時又は当該報酬の支払を受けた時において管理職員であった場合に限り,かつ,当該贈与等により受けた利益又は当該支払を受けた報酬の価額が職員倫理規則で定める額を超える場合に限る。)は,次に掲げる事項を記載した贈与等報告書を,職員倫理規則の定めるところにより任命権者に提出しなければならない。

(1) 当該贈与等により受けた利益又は当該支払を受けた報酬の価額

(2) 当該贈与等により利益を受け,又は当該報酬の支払を受けた年月日及びその基因となった事実

(3) 当該贈与等をした事業者等又は当該報酬を支払った事業者等の名称及び住所

(4) 前3号に掲げるもののほか職員倫理規則で定める事項

2 任命権者は,前項の規定により提出された贈与等報告書の写しを,第15条第1項の規定により設置される徳島市職員倫理審査会に提出しなければならない。

(報告書の保存)

第14条 前条第1項の規定により提出された贈与等報告書は,これを受理した任命権者において,これを提出すべき期間の末日の翌日から起算して5年を経過する日まで保存しなければならない。

(徳島市職員倫理審査会)

第15条 職員の職務に係る倫理の保持に資するため,徳島市職員倫理審査会(以下この条において「審査会」という。)を置く。

2 審査会は,この条例の実施に関し必要な範囲において,次の事務を行う。

(1) 職員倫理規則の改廃に関して,市長に意見を述べること。

(2) 第13条第2項の規定により任命権者から提出された贈与等報告書に関し,意見を述べること。

(3) この条例の遵守のための体制整備に関し,任命権者に対し意見を述べること。

(4) 任命権者に対し,職員の職務に係る倫理の保持を図るため監督上必要な措置を講ずるよう意見を述べること。

(5) 前各号に掲げるもののほか,この条例の実施に関し必要な意見を述べること。

3 前項に定めるもののほか,審査会は次の各号に掲げる事項に関する事務を行う。

(1) 職員の退職手当に関する条例(昭和31年徳島市条例第9号)の規定(退職手当について同条例の規定の適用を受ける職員の例による旨を定める他の条例,規則その他の規程の規定を含む。)によりその権限に属させられた事項

4 審査会は,委員5人以内で組織する。

5 委員は,学識経験を有する者のうちから市長が委嘱する。

6 委員の任期は2年とし,補欠の委員の任期は前任者の残任期間とする。ただし,再任を妨げない。

7 委員は,職務上知ることができた秘密を漏らしてはならない。その職を退いた後も同様とする。

8 第2項から前項までに定めるもののほか,審査会の組織及び運営に関し必要な事項は,市長が定める。

(一部改正〔平成23年条例5号・30年31号〕)

(規則への委任)

第16条 この条例の施行に関し必要な事項は,規則で定める。

(施行期日)

1 この条例は,平成15年4月1日から施行する。

(経過措置)

2 第13条の規定は,この条例の施行の日以後に受けた贈与等又は支払を受けた報酬について適用する。

(平成15年3月24日条例第2号抄)

(施行期日)

1 この条例は,平成15年4月1日から施行する。

(平成20年9月29日条例第23号)

この条例は,平成20年12月1日から施行する。

(平成23年3月29日条例第5号)

この条例は,平成23年4月1日から施行する。

(平成27年3月24日条例第4号抄)

(施行期日)

1 この条例は,平成27年4月1日から施行する。

(徳島市職員倫理条例の一部改正に伴う経過措置)

8 改正法附則第2条第1項の場合においては,第6条の規定による改正後の徳島市職員倫理条例第2条第1項第3号の規定は適用せず,第6条の規定による改正前の徳島市職員倫理条例第2条第1項第3号の規定は,なおその効力を有する。

(平成30年12月20日条例第31号抄)

(施行期日)

1 平成31年4月1日から施行する。

(徳島市職員倫理条例の一部改正に伴う経過措置)

4 この条例の施行の際審査会の委員として現に就任している委員以外の者をこの条例の施行の日から平成31年9月2日までの間に審査会の委員として新たに任命する場合における当該委員の任期は,徳島市職員倫理条例第15条第6項の規定にかかわらず,当該委員の就任した日から平成31年9月2日までの間とする。

徳島市職員倫理条例

平成14年9月27日 条例第31号

(平成31年4月1日施行)

体系情報
第4編 員/第2章 服務・研修
沿革情報
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平成27年3月24日 条例第4号
平成30年12月20日 条例第31号